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みなみちゃんのお母さんからのメッセージ2009年09月28日

今、私は4才児と2才児を持つ母ですが、一人目は病院で二人目は自宅で出産しました。

一人目を病院で普通に産んだつもりが、感動もうすく違和感があり、出産ってこんな感じなの? と拍子抜けした感じがありましたが、生まれた子供はかわいく、母乳育児思考の今なんとか母乳を飲ませることがまずは母親の使命だと思い込んでいて、入院中必死になりました。
パンパンに腫った熱い胸で眠れない夜を過ごし、院内で借りた搾乳機を使い、退院する頃、私の乳頭は傷だらけでした。

退院した後、3時間おきに飲ませていたミルクと並行して母乳を飲ませようとしましたが、子どもは慣れた哺乳ビン以外は口にしたくないと泣き叫びます。
2ヶ月後、私はうまくいかない育児と焦りで気がおかしくなりそうでした。夫のお母さんやお姉さんが家に来て、自分たちの子どもは全てミルクだけど元気に育っていると私に何度も語りかけ、頭のかたい新米ママは疲れるからやめなさいと言われました。

4ヶ月半をすぎた頃、もう恒例となってしまった母乳を哺ませる格闘の時間は、吸いたくないと頑張る我が子と、なんとか5分は乳頭を吸ってほしいと無理やり口に押し込む私との戦いをつづけ。見ると私の乳頭は切られて血だらけになっており、子どもの顔も血だらけになっていました。
その日を境に私は母乳をやめました。

それからミルクだけにしても子どもはスクスクと育ち、子どもにとっても私にとっても何も問題は無い様に見えました。

そして二人目の妊娠がわかった時、色々な事がフラッシュバックしてきて、今度は出産するときのあの無機質さは嫌だという気持ちと、なんとしても母乳育児をしたいという熱い想いが沸き起こりました。

自分で色々調べているうちに、自宅出産をするということが自分には合っているという思いがどうしても捨てきれず、夫とお姑さんを説得し「後はどうなっても知らないよ。」と承諾をもらい、私はワクワクしました。

まずは助産師さんに電話をかけましたが、二人にはもう予約でいっぱいだと断られ、一人だけ最初の面談に来てくれることになり、一時間ほど話を伺いました。話の中で私は自分を否定され考え方を変えないと元気な赤ちゃんや良質な母乳は出ないと言われた様に感じました。そこでも私は思っていた自宅出産との違和感を感じ悩みました。
そこでもう一度、「断られましたがキャンセルは出ていませんか?」と助産師の庄さんに電話をして必死に頼みました。すると、庄さんは笑って「まずは会ってみましょうか。」と言ってくれました。

そして庄さんに会って面談し、2時間半ほど話していただき、私は帰りの車の中で嬉しくてしかたありませんでした。あぁ、私が思っていた助産師さんがここに居た!という喜びです。
今まで私が抱いていた違和感や悩みを受け止め、私の気持ちを大切に思ってくれたからです。

そして、38週ちょうどに、二人目を自宅で産みました。
もちろん二人目という事もありましたが、とっても安産でした。

破水から始まった陣痛でしたが、興奮する私のお尻を押しながら庄さんは何かを私に指示する事はなく静かでした。(私が興奮していたのでそう感じた)私は自分でどうゆう体勢が良いか考えるひまもなく四つん這いになりイキミ、産まれたての赤ちゃんを抱っこしました。そしてまだへその緒がついている生まれて40分後の赤ちゃんを胸に近づけると、今までに感じた事のない強さで胸に吸い付いてくれたのです。私はその時嬉しくてたまりませんでした。

私は我が子に普通におっぱいを飲ませたいだけだったのに、それができない事がどんなにつらい事だったのか、あの時の挫折感が今も私のしこりになっていたということを、母乳を飲ませることができて初めて実感したのです。

それは自己満足かもしれないけれど、母乳を飲ませることとは私にとって大きな自信になりました。そして何よりおどろいたことに、産んだ後の庄さんへの感謝の気持ちより、自分が産んだんだ! 私の力でこの子を産んだんだ!という達成感です。それは受け身だった病院では無かった感動でした。
出産も育児も受け身だと、どこまでも流されてしまう気がします。
何もしない、何も言わない事も自分が選べる選択肢だったんだと知りました。

最初の出産とは違い二人目の育児は楽でした。目覚まし時計を夜中にセットして母乳を飲ませることもなく、庄さんの言う通り赤ちゃんがほしい時にほしいだけあげました。すると夜は6〜7時間寝てくれました。

6ヶ月を過ぎた頃、私は赤ちゃんがほとんど泣いていないと思いました。それはそれでおかしいのかなと思い庄さんに相談したところ、泣く必要が無いから泣かないのではと言ってくれました。
私は赤ちゃんが泣いていても何を言っているのかわかったので、それが泣いていると感じなかっただけだったのです。周りに聞いても普通に泣いているのではと言ってました。たぶん、泣かなくて育てやすい子ではなく、私の気持ちに余裕があったのだと思います。そして一人目のように周りの情報に過敏になることも少なかったと思います。

今、二人の兄弟は私が見てもうらやましいほどの仲良しです。
ここにもう一人加わったらもっと楽しいのかなぁと思う今日この頃です。

少し付け加えさせて頂くと、さくら助産院で自宅出産をした仲間たち(自分も含めて)大きく性格を分けると、積極的で旦那さんよりも奥さんの方がちょっぴり力がある気がします。なので、まず第一段階、少し旦那さんに意見しづらい女性の方もあきらめないで! 産まれてくる赤ちゃんは自分のものではないけれど、出産は自分のものですよね。周りと考えや出産イメージが違うことがいけないことではないし、自分の体と気持ちを大切にいたわり、無駄な医療介入を省くと、きっと理屈ではなく、生きる力を感じ取ることができる気がします。

きっと理解者がいるはずです。少なくとも私たちはそうありたいです。

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